コルシカ島編 ALLコルシカ島編 ALL

スープ ド ポワソン

コルシカ島には観光的な感じで来ており夜ご飯も外食になるので、安くてよさげなお店を探していました。あまりにウロウロし過ぎていつの間にか辺りは真っ暗。
この時もヌレゴンと一緒だったので道行く人に何度も声をかけられていたのだけど、そのうちの一人のマダムがものすごくヌレゴンに食いついて来て、このマダムの働いているレストランで夕食を食べることにした。
お店には英語のメニューもあり、そちらもお渡してくれたので大助かり。
見るとフィッシュスープがあったのでそれのはいっている安めのMENUを頼み、よく見るともうひとつ気になるのがある。アジャクシオ(この街の名前)のスクイッドだ。いったいどんなのが出てくるんだろう?

アジャクシオ レストラン メニュー

まずは前菜のフィッシュスープ こちらでの名前はスープ ド ポワソン。
一見ブイヤベースのようだけど似て非なるもので、ブイヤベースは魚のだし汁と残った魚介を一緒に食べるような料理だけど、スープ ド ポワソンは魚介のあらを煮てだしを漉したものだ。ブイヤベースよりも安いが、店にもよるけど個人的にはスープ ド ポワソンのほうが美味しい。
このスープを注文すると右のものが一緒に出てきて、カリカリに焼かれた一口大のパンにニンニンクを擦り付け、そこにマヨネーズ的なものを塗ってチーズをくっつけ、最後にスープの中に落として食べるのだ.。

アジャクシオ レストラン スープドポワソン

これは一度食べないと人生損をするぞ

そしてお楽しみのコルシカのイカ料理がきた

アジャクシオ レストラン イカ料理

ん?なんじゃこりゃ・・?
これはもしかして・・・ そう思いながら口に入れると・・・ おお!これは洋風イカのワタ焼き!!
悪くない! 悪くないぞ~!!

そしてデザートにはコルシカチーズ(正直クセが強くて好みじゃなかったので写真はナシ)を食べて帰ろうとすると、先ほどヌレゴンに食いついてきたマダムがやってきて、しきりに何か言っている。サッパリ意味がわからないのだけど、そのうちマダムの友人が携帯電話の翻訳機能を使って教えてくれたのだけど、この人は動物行動学の先生だそうで、なるほどヌレゴンの扱いが上手なわけだ。
そして楽しい雰囲気になってきてくると、マダムはコルシカの地酒を奢ってくれた。
口当たりはまるでシロップの様に甘いのだけど、のど越しはウォッカのそれに近い。しかしながら喉に残る余韻が非常に良く、とってもおいしいのだ。残念だけど写真撮り忘れ><

とても楽しい時間が過ごせたので、ずいぶんと長居してしまった。


コルシカ島の山の中のホテル

朝にはアジャクシオを出て、次の目的地に向かいます。
実のところ詳しく調べないで来ているので、山の中という以外にはどんなところなのかよく解っていません。

街から出て少しするとそこはもう山・山・山で、余りの広大さに遠近感がおかしくなる程です。

コルシカ島 山

道幅がだんだん狭くなってきて、さらにぐんぐん進んで行くと、所々に小さな街が出てきます。

コルシカ島 小さな街・村

休憩がてら軽い食事をすませ、ちょっとだけ散策してみると、ひとけもまばらな小さな集落のようなところがありました。
歴史を感じる建造物と、新しく舗装し直している道の組み合わせが、独特の雰囲気があります。

コルシカ島 小さな街・村

コルシカ島 小さな街・村

少しの散策で元気が出てきたので、また車に乗ってぐんぐん行きます。写真を載せていないので分からないと思いますが基本的に片側一車線で道幅自体も狭いので、運転はかなり怖いです。
コルシカ島でレンタカーを借りる人のために一つアドバイスしておきますが、運転に余程の自身がある人でない限り、なるべく小型のオートマ車がいいと思います。僕の場合プジョー508だったので、細い道でかなり苦労しました。

そんなこんなでやっと到着。
ネットで見かけた写真一枚でここにくる事を決めたほどの雰囲気の良さ。いろんな意味ですげー

コルシカ島 VIZZAVONAのホテル

とはいえ余りにも早く着きすぎてしまったので、もうしばらくドライブすることに。
距離的にここから2時間位で島の反対側の海まで行けそうだったのでドライブにでたのですが、あと数キロの所で大渋滞になっていたので引き返し、戻って来た頃には少し暗くなり始めてました。
ホテルに入ってチェックインをしていると、兄ちゃんと呼ぶには年がいってるけど、オッサンではないホテルの人にいろいろと話しかけられます。
このホテルの立地は大自然の真っ只中。本格的なトレッキングをする人達が大勢いるようだし、もしかしたらエクストリーム・アイロン掛け(険しい山を登り、頂上で服にアイロン掛けするという謎スポーツ。)みたいな予想もつかないスポーツとかあるのかもしれない。
なので
『なにしに来たの?』
と、聞かれた時に
『何もしないをしに来た。』
と答えておいた。
すると
『おお 素晴らしい! ここはリラックスするには最高の場所だよ!!』
と喜んでおられました。
フランス語喋れないし、何言ってるかわからないけど、だいたいこんな感じ。

随分と長い時間運転していたので、もう遠出はいやだったので
『この辺りに食事できるところありますか?』
と聞くと
ホテルの人が地図を出して
『ここに2店あるよ、歩いて5分くらいだよ。』
と教えてくれた
おし、部屋でちょっと休んだらご飯食べに行こう~


山小屋レストラン

ホテルの目の前にある坂道を下っていくと、5分ちょっと行ったところでレストランの看板が見えてきた。
いかにも山の中のレストランといったそこは、なんとなく温かい雰囲気が漂っている。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン

ストランには室内とテラス席があり、ヌレゴンを連れていたのでテラス席に座ろうとすると、『寒いから中にどうぞ 犬も一緒でいいよ~』と声をかけてくれました。ちょっと寒かったのでありがたい。
メニューをみてキールとアニョーとコルシカのスープを注文した。

こんな山の中に日本人が来るのが珍しいのか、それともこのお店の人達がやさしい人達なのか、物凄く気を使ってくれているのがわかる。何というか、癒しの雰囲気が漂っているのだ。

まだ夕食には早い時間だったのか、食前酒のキールを飲んでいると頼んだ料理はそれ程待たずに運ばれてきた。
一目で美味しいだろうと予想がつくそれは、山の幸をコトコトと煮込んだ具沢山のスープだ。

スプーンですくいひとくち口に運ぶと、滋養が身体に染み渡る。
単純に美味しいだけではなく、作っている人の愛情が伝わるような感覚だ。初めて食べたものなのに、自然と身体に吸い込まれてゆく。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン スープ

スープを食べ終わると、つづいてメインのアニョー(フランス語で子羊のこと。)のステーキが運ばれてくる。
僕はフランスで普通に食べるお肉の中で一番美味しいのはアニョーだと思っているのだけど、まさにその期待を裏切らない美味しさだ。ついつい写真を撮り忘れて、気がついたらこんなに食べちゃってた。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン 子羊

食後のカフェを飲みでくつろいでいると、お店の人が『for you』と小さなグラスを持って来てきた。中には透明なお酒が入っていてどうぞとすすめてくれる。
僕はお酒が強くないので軽くひとくちだけ口に含ませると、強烈な刺激と程よい甘さが心地よいものだった。
笑いながら『ものすごく強いですね』というと、これはこの島の地酒なんだと教えてくれた。どおりで先日アジャクシオで奢って頂いたものとよく似ているはずだ。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン 地酒 リキュール

このお店の人達の優しさの手伝いもあって、カタコトの言葉で必死に話し掛けると、それはもう自分にとっては極上の時間が流れた。
小さなグラスに注がれた強いお酒を飲み干すと、にこにこと微笑みながらまた新しいお酒を運んできてくれる。こんどは薄茶色の少し濁りがあるものだ。
楽しい。本当に心から楽しい。ホテル以外には何も決めていなかったこの場所で、こんなにも幸せな気持ちになれるなんて思いもしなかった。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン 地酒 栗のリキュール

だんだんとお店が混みだしてきて、いつの間にか満席になってくる。よく見てみるとその人達の大半はトレッキングの装備をしている。そしてその場にいる皆が幸せな顔をしている。きっと僕もそうなのだろうと思うと、嬉しさで心が満たされていく。

そうやって過ごしていると、また違うお酒をテーブルに運んできてくれた。
これまた口当たりが素晴らしく、そしてこれまでのものに負けじと強い。

コルシカ島 VIZZAVONAのレストラン 地酒 リキュール

あまりお酒は強くないから・・・・ と言ってはいるのだけど、満面の笑みでいる僕が言っても説得力はなく、気がつけば五杯目のお酒を注いでくれていた。。。。。

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